チョコレート・ドーナツ
シネスイッチ銀座で上映されている映画「チョコレート・ドーナツ」を見てきました。
70年代後半にアメリカのゲイカップルが育児放棄されたダウン症の少年を引き取ろうとする実話ベースのお話です。
何故この映画を見ようと思ったかと言いますと、監督がトラヴィス・ファイン、そうドラマ「ヤングライダーズ」でアイク役を演じた彼が監督した作品だからです。
正直、「ヤングライダーズ」の出演俳優・女優の出演する他の作品は多すぎてキリが無いので余り食指が動かないのですが、監督した作品となると興味がわきます。
更にノア役のドン・フランクリンやアイクの恋人=エイミー役のケリー・ウイリアムズも出演するというのですから…。
という事で鑑賞。
まずは主人公のルディの存在感と歌が良かったです。
特に歌は場面とルディの心情にとても良く合っていました。
ゲイカップルの映画でもそういうシーンは最小限でサラッと流しているのも見やすいです。
しかし周囲、特にルディのパートナーのポールの上司のねちっこさには辟易、衆道のあった日本と同性愛は死刑だったキリスト教国ではゲイに対する考えはかなり違うのだなぁと数々の作品で思わされます。
ひとつ、欠点はルディがマルコを引き取ろうとし執着する理由が描写不足だった事。
その辺は裁判の過程で相手側弁護士の「愛が欲しかった二人の男」というセリフで脳内補完、それと二人が一緒に暮らすきっかけになったのでマルコはルディとポールの愛と家族の象徴だったのでしょう。
ゲイカップルに対して差別と偏見が充満している登場人物たちの中にあってヤングライダーズ共演者の二人(やり手黒人弁護士と養育学校の教師)の存在は一服の清涼剤でした。
特に弁護士を演じたドン・フランクリンの最後のセリフ「正義は無い。だが諦めずに戦うのだ。」はこの映画の結論でしょう。
「ヤングライダーズ」では障碍者を演じたトラヴィス・ファイン、黒人差別を受ける役を演じたドン・フランクリン、心優しい理解者を演じたケリー・ウイリアムズ、「チョコレート・ドーナツ」と「ヤングライダーズ」は全く別の作品ですが、どうしても関連性を覚えずにはいられません。
(余談ですがドン・フランクリン、すっかり中年になりましたが声は昔と同じでした)
そして小さな劇場ですが、客の入りも良かったです。
日本でのスマッシュヒットを受けて何とトラヴィス・ファインが舞台挨拶の為に来日するらしいです。
「ヤングライダーズ」出演者で公式に来日するのってトラヴィスが初めて?
ジミーことジョシュ・ブローリンがもしかして宣伝で来た事があったかもしれませんが。
とにかく「チョコレート・ドーナツ」は良い作品でした。
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コメント
詳しい情報ありがとうございます。
映画はまだ見ていませんが、すごく気になっています。
トラヴィス・ファインが来日??これまた気になります。
ジョシュは来たことあるのかなぁ。
彼の出演映画で、主演男優女優や監督が来たことはあったけれど。
投稿: しぶや | 2014年5月14日 (水) 08時06分
>しぶやさん
トラヴィス・ファイン監督の来日ソースはこちらです。
良く見るとNIFTY系のサイトなんですね(^^)
http://www.cinematopics.com/cinema/news/output.php?news_seq=20101
25日に東京の劇場で舞台挨拶とあり、その頃には全国で拡大上映になっていますが、恐らく最初に上映したシネスイッチ銀座じゃないでしょうか。
ジョシュの来日はどうでしょう?
有名作品が多いので有り得るとは思いますが、出演作が多いのでちゃんと追ってなくて(^^;)
投稿: REIKO | 2014年5月14日 (水) 17時03分